2015年09月27日
関東・東北水害 住宅支援の相談会混乱 入居開始遅れの恐れも
関東・東北水害で被災したり避難生活を送っている住民を対象に、県は二十六日、公営住宅の一時無償入居や自宅の応急修理制度の相談会を、常総市の水海道一高で始めた。しかし、紅蜘蛛早朝から詰め掛けた住民に対応できず、予定の三日間だけでは全ての相談に対応できない可能性が出てきた。一部被災者の入居が遅れる恐れもある。
県は事前に一日当たりの相談者を二百人程度と見込み、会場に約四十人の相談員を配置した。しかし、受け付け開始の午前九時半前から多数の住民が詰め掛け、開始時間を同八時半に早めた。それでも会場外に三百人近い列ができた。
このため県は、一日当たりの受け付けを百五十人に制限して整理券を配り、それ以降は後日、出直すよう求めた。この措置に被災者から怒りの声が上がり、会場は一時、騒然となった。
自宅が床上浸水し、身を寄せる千葉県松戸市の親族方から正午ごろ、会場に来た無職男性(76)は、四百八十九番の整理券を手渡された。現在、相談会が予定されているのは二十八日までの三日間。担当者に「四日目以降の受け付けになるが、会場などは全く決まっていない。三日目の夕方に電話で問い合わせて」と言われたという。
男性は「支援してくれるのはありがたいが、一万世帯以上が浸水しているのに相談者の数を、どのように想定していたのか。県に職員はいないのか。怒りを通り越し、あきれてしまう」と吐き捨てた。
県は、被災者のため常総市はじめ八市町に、国家公務員住宅や公営住宅など四百二十九戸を確保。当初「スピードと公平性を両立させる」として、三日間の説明会で一通り入居希望者の要望を聞き、自宅の損壊の程度、高齢者や小さな子どもがいるなどの度合いを判断し、十月三日から困窮世帯を優先的に入居させる方針だった。
県庁で二十六日、会見した県住宅課の担当者は、住民に十分には対応できていない状況を認め「予測を大幅に上回る人が来てしまった。自宅が流されたり全壊するなどした困窮世帯の対応に最大限の努力をする。それ以外の相談対応は遅れるかもしれない」と釈明した。
県は二十七日から態勢を見直し、自宅の応急修理の相談場所を別に開設し、相談に当たる人員も増やすという。ただ、公営住宅の入居相談日程は当初の三日間を変える予定はない。
県によると、この日、相談に対応できたのは百六十六件で相談内容は公営住宅の入居が五十八件、自宅の応急修理が百八件だった。中国精力剤整理券は六百三十枚配布した。相談会は二十七日に水海道一高、二十八日に常総市役所石下庁舎で、いずれも午前九時半~午後五時に行われる。自宅の応急修理制度の相談は二十九日以降も当面受け付ける。
Posted by beiqiubei at 14:48│Comments(0)
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